真昼の淡い微熱

感想ブログ

ぼくらの/鬼頭莫宏

アニメ版を先に見ていたけど、わりとどちらにも長短あるものだなあ。
初期の恐怖煽りワクの死亡シーン、断然アニメのほうが好きだ。ナカマの膨らませ方とか。

とはいえ「誰もが主人公である」というテーマ全面推しのこちら、すごく素敵。
wiki見てキリエの結末は知っていたけど、このテーマの流れの中にあると一層響く。
この作品の本質はキリエと田中さんの会話の中にあるのだと。
キリエ、モブ顔だらけのあの中でも雑魚モブ感漂うキャラデザだからね。大好き。

チズちゃんーー!!
びびったー!カコ故意に殺すと思わなかった……。
悲惨さはそちらのほうがなくなるふしぎ。
無条件母性にはうんざり☆

核だハワイだ特攻だ自決だって……なんだそのてんこもり……。

アンコがパパを見てたから……って言って死ぬところ、好き。
しかしアニメと違ってアンコ安っぽい恋愛展開なしかーよかったーって思ったのに、唐突にマチがウシロに告白して笑いましたね。
あの恋愛要素の必要性???


そして最後……「誰もが主人公である」「守るべき世界」を煎じ詰めてのあの虐殺……やられましたよ。
これは、ほんと、言うことない。
そうまとめてくるか、と。
後味がいいわけではないけれど、苦く、引き込まれる作品でした。