真昼の淡い微熱

感想ブログ

2022-01-01から1年間の記事一覧

世界で一番おっぱいが好き!7巻/昆布わかめ

やっっ……たー!!!!!!ああああああああああああうれ……しい…………やってくれると思わなかった。恋愛を。性愛を。こんなギャグコメディで。こんなギャグコメディにこそ私は狂おしく恋愛を望んでしまう。百合の上澄みを掠め取るな、女の子同士のいちゃいちゃ…

男がつらい! 資本主義社会の「弱者男性」論/杉田俊介

杉田さん……。時期的に間に合ったか、間に合ってないかどうかと思って読んでたけど、最終ゲラ確認のときだったか。あの襲撃事件は。ジョーカーの話は山上に言及された記事を収録したものなのか?『非モテの品格』も『マジョリティ男性にとってまっとうさとは…

たとえどれほど遠い海でも/ま子

友達の二次創作BL!以下twitterに投下したツイートまとめ。これなんだけど現代思想9月号の「恋愛の現在」と照らし合わせると面白くて、ものすごく現代的な話だよねと思う「ロマンティックラブ・イデオロギーというゾンビ」では、「恋愛のゴールは結婚である…

君としらない夏になる1巻/きぃやん

社会から脱出系百合の系譜。なんていうか、終末世界系百合も地味に出続けるし、百合=脱出モチーフも陳腐だし、百合=青、海、水系統も飽き飽きなんだけど、でもまあ読んでしまう枠かなーと。(百合オタなので基本的に「でもまあ読んでしまう枠」ばかり増え…

推しが隣で授業に集中できない!/筒井テツ/菅原こゆび 全7巻

完結。『ヒトナツ・コンプレックス』よかったな~。最初は「願望実現系漫画~!」て自分の願望うずうずさせられる感じだったけどなんかちひろちゃんと咲・まーやの間にずーっと距離があるまま完結した感じでなんか悲しい感じ。そもそも私の好みとして過度に…

燃え上がる記者たち

感想という感想は出てこない。すごい、としか言えない。恐ろしい。彼女たちに何も起こってほしくない。こんなにまで勇ましい政府批判・社会批判のメディアという姿がまず新鮮であった。インドの脆い民主主義を支える。が、10年で40人ものジャーナリストが殺…

チキタ★GUGU 全8巻/TONO

しみじみと良い話だった。しみじみ、がよく似合う。3巻くらいまで話が見えず、キャラも見分けつかないわりに関係性が複雑なので読むのに1年以上かかった。「ラー・ラム・デラルが人間の感情を少しずつ学んでいくんだろうな」以上の展望が見えず……。しかし3巻…

ラブセメタリー/木原音瀬

墓場か。書きぶりは心配してなかった、なにしろ木原さんなので。ただ一点敬遠してた理由は「小児性加害」の原因が「小児性愛」と誤認させる作りになっていそうだったから。実際の小児性加害は嗜好の問題として扱うより犯罪機会論として扱うことを遥かに重視…

SEX EDUCATION season3

アダム……………… ちょっとお。 ちょっとアダムがあまりにも切なすぎるんですが……。 そもそも同性カップルが別れるところもう見たくねえ~。異性カップルのそれとはちゃうんだぞっていうか主役異性カップルがくっついてそれは私がつらい。。 感情を教えてもらっ…

Mommy

『新しい声を聞くぼくたち』を読んだので見た。この著書で「折りたたまれたマイノリティ性」とか「障害の医療モデルを脱構築した返す刀で自らのアイデンティティとしての障害を肯定する」とかいう話が出てくる。依存を否定し自立を促す新自由主義とポストフ…

流浪の月/凪良ゆう

おいおいおいおい凪良さんまじかよ…… え? これどっかで「彼の話」に転換してどんでん返しあるんだよね? 美化しすぎた更紗の陶酔に冷や水ぶっかかるんだよね? 凪良さんがまさか小児誘拐神話を肯定しかねない話書くはずないよね????? と混乱しながら読…

恋せぬふたり

総評、意義深いええドラマやった。なにより「アセクは主役にならない」って言ってたアセクの友達がこの作品に出あえてよかった。楽しそうでよかった。ここまでアロマンティックアセクシュアルが「主題」になる作品がありえたでしょうか。手法として、お約束…

7SEEDS 全35巻+外伝/田村由美

面白すぎて参る。 これぞ少女漫画!! で最高。 私が少女漫画に求めているものが詰まっていたし、ついでに『蠅の王』とか『無限のリヴァイアス』に求めていた感情を全部持ってかれましたね。 リヴァイアス感想見たら「しんどくなるくらいのめり込める、狂気…

UPLOAD

アマプラドラマ。 序盤わくわくしたなーー! サーバー天国。 UPLOADを拒否する老人とかまではわかるけど広告三昧とか2GB?の地下層とかは現代だから出てきた表現ではないか。 だからサーバー容量問題とか出てくるかと思ったのにそれはなかった。無制限かな。…

ウマ娘 プリティーダービー

一期・二期。かわいかった。最後ちょっと泣いちゃった。トウカイテイオーちゃんが最後走れなくなるの知らなかったらもっと感動してた気もする。一期で活躍してたスペちゃんが二期になって影を潜めてしまうことへのモヤモヤがあったのだけど、ウマ娘時空がわ…

今日もひとつ屋根の下/犬井あゆ

犬井さん絵が見やすくなってる!前は絵で断念してたけどこれからは読んでいこう。これぞ百合だからなせるわざといった作品である。このリアルとフィクションの融解こそが百合の本懐と言ってもいい。こういう女同士カップルの「語り」はさ、あるところにはあ…

トーベ

女と出会ってしまった女の話だった。 もっとポリアモラスな感じかと思ったら女と出会ってしまった女の話だった。 ラストはぼろぼろと泣いた。 なんの涙がわからなく、理由をつけようとしてみたけどどれもしっくりこない。ただひとりで踊るトーベのその真芯に…

生きるとか死ぬとか父親とか(ドラマ)

原作エッセイ先に読んじゃったな〜。 1話序盤のカット乱舞山戸節がやっぱ好きだなあ。 うーん、なんかね、エッセイが「物語化を拒絶しつつも物語化してしまう」物悲しさを含んでて、作者本人が言うように自分の人生を肯定したいがために安く成り下がった美談…

戦争と性暴力の比較史へ向けて

要約ではなく印象に残ったとこのメモ。エイジェンシー:構造を免責しない主体性。すべては構造化され普遍的なパターンに当てはめられる構造主義のあとに差異、主体に注目したポスト構造主義の用語。本人の主体はある。だが主体は構造のもとにしか現れない。…

違国日記〜8巻/ヤマシタトモコ

なんと感想を書いていなかった。びっくりだ。初めどういう気持ちで読んでいたのかもう思い出せない。接待漫画だ、と思っていた。読み直して改めて、私は別に私であることを肯定される必要はないと気づいた。どんなに圧倒的描写力で鮮烈な刃を振りかぶってこ…