真昼の淡い微熱

感想ブログ

2016-11-01から1ヶ月間の記事一覧

この世界の片隅に

エンドロールと監督舞台挨拶のとき、涙があふれてあふれて。安堵した。戦争が終わって。しあわせの。へいわの。終わったのだ。そう思って安堵して、涙が止まらなかった。「悲劇の消費」とはよく言う。「悲劇を消費して、自分の関わらない刺激的な悲劇にこそ…

マギ~8巻/大高忍

政治描写が面白そうと聞きつけ手に取りました。中東アジアか……。王制→下からの民主化(下から……?? 上からとも言えるか、アリババが王族じゃなかったら成立しないし)への流れは順当、王道。でも共和制って単語が出てきたり、ていうかアリババが自分で考え…

世界で一番、俺が○○1巻/水城せとな

くっそ水城節ーー!!こういうの大得意でしょう、大得意に決まってる……好き。構成と台詞回しとひとつの人生を生きてるキャラクターづくりという強みが大爆発だよ。導入である。楽しみ。でも大事な友達すら敵になってしまったらこわいよな。大丈夫かな。あと…

可愛い先輩の飼い殺し方/市梨きみ

なんかめちゃくちゃ商業BLが読みたい!!と思って、試し読みからたどり着く。飼い殺すとか軟禁とか好きじゃないんだよなあ……と思いつつ買ったけどそこまでヤンデレじゃなくてほっとした。そういうタイトル詐欺みたいなのよくあるけどなんなんだろうな?でも…

ライアー×ライアー9巻/金田一蓮十郎

前巻のおわり気になりすぎて、今巻の最初は本誌で読んだんだけど、結局いつものパターン~!『ニコイチ』から一貫して変わらぬゆるいカミングアウト。一回くらい修羅場になってもいいんじゃない!?両親カムは結構重たい気がしますけど血繋がってないしあの…

王とサーカス/米澤穂信

衰えない鋭さ……。山場は殺しの謎解きシーンじゃない。そのあとだ。そのあとが米澤穂信だ……。荷車、荷車ね……。憎しみ。報道への、記者への、憎しみ。そして矜持。『真実から10メートル手前』の万智よりもずいぶん精神が幼い。報道に対する姿勢。匙加減うまい…

ちはやふる33巻/末次由紀

気づいてしまったんだけどわたし……既にちはしの手遅れなところまできてるかもしれない……今さらだけど……。す、すごい……好き……。だってこれ救いでしょう。千早はいつもいつも気づかないところで詩暢ちゃんを救っている……。潔癖の詩暢ちゃんはいつでもかるたが…

進撃の巨人20巻/諫山創

うそでしょアルミン……。ちょっとうそでしょ……?いや、はや、なんなんだよこの切望と痛みは。なんなんだこの生き様は。無念は。あまりに小さい、一人ひとりが成した、死ぬことで成した、功績はあまりに小さい。だけど大きい。それがなければ一筋の希望さえ潰…

千と万3巻/関谷あさみ

やっと3巻出たと思ったら中途半端なところで完結……雑誌の動向なんて気にしてなかった。ちょっと悲しい。この生活感が『千と万』のよさですね。蛍光灯のサイズが合わなくてひっそりと買い直す、かわいい。そしてこの感覚めっちゃわかる。一大事だ。この中学生…

しまなみ誰そ彼2巻/鎌谷悠希

加害者……被害者も加害者……。美空さん、あそこでちゃんと怒れるんだなって思った。でも、最初はなにが起こったのかわからないのも。つーかそもそも痴漢を、冤罪ネタとしてでも、性的な表現方法でも、男や女に醜悪なステレオタイプを押し付けるでもなく人災的…

ごちそうは黄昏の帰り道2巻/志村志保子

はーーしみじみいい。しみじみ良いよね。良いんだ。の意志を尊重してくれた大家さんにじんわりして、母親の子育て振り返りに妙なリアリティーを痛々しさを感じ、これこそ志村さんや……安定感……。昔の読みきりは素材はいいんだけどキレが弱いところがあり、惜…

ゼーガペイン 喪失の扉

前から持ってたんだけど、前作『忘却の女王』がつまらなかったのもあるし、表紙のキャラがルーシェンに見えなくて何故か別の人「マオ」が主人公だと思ってたから愛着湧かないし、つまらなかったし、断念してしまっていた。ADPにより久々に取り出してきた……。…

蒼穹のファフナー5巻/XEBEC/松下朋未

ローンドッグ野郎いただきましたーー!!!ごめん……翔子よりも先にインパクトが……ローンドッグ野郎いただきました……待ちわびていたよ……。だってしばらくは、、模擬訓練時まででさえ、態度普通に見えたじゃん。普通ではなかったけどアニメ版に沿っていたじゃ…

溺れるナイフ/監督:山戸結希

ついに少女が死んだ!!ずっとずっと少女の遺作を撮ってきた。儚い少女のゆらめく一瞬を切り取ってきた。儚かった少女はついにその身を滅ぼした。いや、自動詞ではない。受け身だ。滅ぼされた。少女は殺された。殺された。「正しい男」に殺された。その正し…