真昼の淡い微熱

感想ブログ

2023-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ロングピリオド/古矢渚

久々に……きましたね……! 良いBLが。 古矢さんの熟成片想いものにはずれなし。それでも1話時点では『群青のすべて』の二番煎じかなあ、読み返そうかなあと思っていた。 1話の構成も似てるし。 でも樹の優秀さエピソードに兄を絡めて引きを作って、ふたりの関…

スキップとローファー9巻/高松美咲

志摩くんが友達のおうちお泊まりのときに手土産を持っていかなかった描写にこの漫画の魅力が詰まっている。 並みの作品ならそもそもそんな細かいところわざわざ描かないし、描いたとしても手土産持たせただろう。 だって助手席から気遣いしてナオちゃんに「…

特別編 響け!ユーフォニアム~アンサンブルコンテスト~

しみじみよかったな~。 アニメ一期が2013?年……10年間……北宇治高校に閉じ込められた黄前久美子たちの青春……にうわっとくる。 オープニングの1年次→2年次→3年次写真に泣いてしまった。1時間で見たいもの見れてちょうどよくまとまったし、ていうか体感もっと…

違国日記11巻/ヤマシタトモコ

だ!か!ら!さあ!!! 言えよ!愛してるって!!!いえよおまえにはその義務があるはずだ朝というさみしい子どもを引き受けさらには愛してしまったからにはそれを素直に伝えるべきだなんのための「それでも」「それでも」だよ逃げてんじゃねえ予防線を張る…

D4DJ Groovy Mix メインストーリー第3章&イベントストーリー「サマーコード」

はやこことUniChØrdの話。ソシャゲほぼやらんしD4DJなんぞや状態だったけど百合オタ向け以外のオタクコンテンツでガチで恋愛百合をやっていると聞きつけダウンロード。 メインストーリー、とりあえず「読む」+少しのゲーム要素だけのシンプル構成で助かる。…

零合 VOLUME.01

文章が苦手な『躯躯罹彾㣔記』以外は読んだ。して、がっかりした。 陶酔と死ネタと離別(行方不明)ばかり。これだから文芸の百合は好きじゃない。百歩譲って陶酔はよしとして。奇抜な設定、豊かな発想をするすると潤沢な文章でまとめあげる上手さが光れば。…

マイ・ブロークン・マリコ(映画)

原作はだいぶ前に読んでて、骨壺ひったくったところで終わりの作品だと思ってたからその先はほぼ映画オリジナルだと勘違いしながら見てて、見終わったあとに原作読みなおしたらわりと原作まんまの映画だったと判明してびっくりした。そんで読み直してて急激…

あのこは貴族(映画)

序盤の婚活迷走がなかなかに面白かったな。 門脇麦さんが目まぐるしくお着換えしていく上品でお洒落な服を眺めるのも楽しかった。 似合う。私はなんでか知らんが強さに縛られて苦しむ男(とそこから解放されていく男)が好きなんで幸一郎に「女に救われてほ…

ささめきこと/いけだたかし 全9巻

再読。 昔さらっと一気読みして「好みの百合じゃねえ……」とモヤモヤして手放してしまったんだけどkindleセールで買い。やっぱ好みの百合ではないし、あの頃好みの百合なんてもの自体が全然なくて「私は百合が好きなのに百合は私が好きじゃない……」と苦悩して…

天使のはしご 全5巻/名木田恵子

ついに引っ越し時に処分→結局買いなおしに手を出してしまった。 青い鳥文庫……わたしの青春。 内容は全く覚えてなかったのに挿絵だけほぼすべて「み、見たことある!」って嬉しさが湧いて面白かった。 『若おかみは小学生!』の映画を見たときは内容の懐かし…

正反対な君と僕~3巻/阿賀沢紅茶

ようやく私の時代が来ているな。 なんかこうストレートに温厚で素直な大人しい男の子がメインに来る恋愛漫画。 ゆっくり進んでほしい……。東の友達の「選択も決定も意思表示もサボるな!」が良いんだけど、主人公たちがそのへんをまるでサボってなくて偉いよ…

嗤う日本の「ナショナリズム」/北田暁大

アイロニカルな態度がベタに転換する流れ建前=自らを「標準」と信じて疑っていない(「戦後民主主義」「左翼」 「マスコミ」) 実態=建前の存在を知っている(対抗馬としての「ナショナリズム」「保守」)アイロニー者は「建前に隠された本音を語る」自己…

死刑になりたくて、他人を殺しました/インベカヲリ★

・あとがき 取材対象がみんな無差別殺人犯の心理状態に理解を示したことで、「この気持ちを持つことはありうるんだ、否定されないんだ」と著者の希死念慮が消えた話がいちばんよかった。(担当編集者さんはいちどき希死念慮癒えた……だけなのも含めて。) セ…

加害者と被害者の"トラウマ" PTSD理論は正しいか/笠原敏雄

まずPTSDをごく狭い範囲で扱っているのではないかという点、PTSD理論(トラウマになる出来事が起きたら必ず異常症状が起こる)が万人に適用されるなんてPTSD論者も言っていないのではないかという点、直近で何かが発生したときに後づけ的に原因を求めている…