真昼の淡い微熱

感想ブログ

365+1/凪良ゆう

あっ面白かったな。
このすれ違いよ……。
ふつうに二人のなれそめは甘酸っぱい青春でかわいかったし、それが段々生活の違いとどろどろの逡巡で目減りしていく虚しさが。
あと美山のキャラが濃くてびっくりした。
凪良さんって二人の世界で完結していて脇キャラを書くのが上手くないイメージだったから。
モードフェスの盛り上がりも面白くて、綾野も紺も美山もばかで愛しくて、実にまとまりのいい話だった。

……が、しかし、このどうしようもないすれ違いを埋めるのが切磋琢磨の仕事のパートナー的呼吸を取り戻しきらびやかな生き生きとした生活への再生という展開でちょっとしんどかった。
コンプレックスを抱えたままではやっぱり一緒にいられないのかと。