真昼の淡い微熱

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狼を狩る方法/J.L.Langley

翻訳小説久しぶりに読んだ。
初出年書いてないんかよ!っていう。セクシャリティ描写重要なのに!
調べたら2006年。舞台はニューメキシコだと。
南部は差別ひどかったみたいなざっくりしたイメージしかなかったけどニューメキシコは同性愛差別法はなかったみたい。


2006年、まだ同性婚許可する州がほとんどなかった頃。でもゲイムーヴメント起こってからは40年経ってる。
「ホモなんて!」と絶縁する人、差別をたしなめ受け入れてくれる人、両極端な反応がリアリティーを補強しうる文化圏?
差別の歴史を反省し比較的同性愛許容してる国って今でもそんなもんなんだろうなーって偏見はある。
どうなんだろ。
まあ一定の世代や文化圏にいたらそんなに幅ないかもしらんが。

キートンはチェイの手を握り返し、肩をすくめた。もし誰かが文句があるとしても、それは向こうの問題であってキートンの問題ではない。」
これは嬉しい!!
この粋なゲイプライド感。



しかしね、話そのものはとてもつまらなかった……。
メリハリください!
濡れ場に次ぐ濡れ場……またセックスかよ……と。
でもリバは確認しなければとあまり飛ばさなかったから苦痛増し増し。
最初のキートンツンデレ感は良かったけど、ツンデレのままセックスに持ち込むのはアメリカでは難しいのでしょう。

人狼設定も、フェチ以上の意味を感じられない作り込みの浅さ。
ケモ属性ないんで反応できません。
テレパシーという無駄設定の極み。


まあ日本のBLしか読んだことなかったから新鮮ではあったよ。
「待て!」って言って本当にしゅんと待つとかは、あ、好きだわ。
リバも、キャラの立場そのものの逆転の結果としてではなく、セックスをもっと楽しむためであったのが超好感。
日本の受け攻めは固定観念強すぎるのよ……。