真昼の淡い微熱

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先生の白い嘘 3巻/鳥飼茜

誰も彼も味方がいない孤独……。
みんな一人で戦って逡巡して、支配して振り回して見下してすべての関係性が刺々しいって、不幸すぎるわ。
これは、毎度、しんどい。



何度も何度も「ウワア…………これ……」と息を詰めた。
女友達に言われる「それ被害妄想じゃない?」
「私が美奈子の本当の面白さに気付いたのは早藤君に「ムリヤリやられちゃっ」てからだ」
「なんで弱いくせに守らないんだ?なんで弱いところを曝すんだ?」
「本当に女に自分の体の自由を侵される恐怖を知ったんなら女と二人きりになんか…二度となれないと思わない?」「だって…先生は俺の「先生じゃないですか」



数々……。

鋭利でキラッと光る言葉選びがとても好きだし、それがこの作品を形作ってる。

ミサカナちゃんレイプ寸前。
新妻くん過失暴力寸前。
特にこれら、きつい。
新妻くんが無自覚にとてつもない暴力を振るうのが、もう。
色々考えてるはずなのに、自宅前待ち伏せを何も思わなかったの、思わずにいられたの、「ふつうにこわい」。
それを……どうにかする作品……。