真昼の淡い微熱

感想ブログ

ZERO/やまざき貴子

おお、わりと好き。
キャラに感情移入できたり好きになれれば間違いなく面白かったと思う。

しかし前世・クローン・近親とてんこ盛りだな!
すげえ、そのせいで人格拒否→受け入れは前世部分でなくクローン部分で割かれた感。
最後が駆け足だったの残念だなー!
丁寧だったらもっとちゃんとわかりやすい「運命の受容」が描かれていたはず。
主要キャラたちがめっちゃあっさりと死んでいったよ……10年育ててきたキャラを……。
雅羅沙が人殺しまくって帰るとこがないっつった先のシャグナの「おかえり」は泣いた。
バツの二重人格、伏線張ってたわりに唐突感があって最後の殺し合いが……うーん……やっぱりもう少しページ割いてくれたら……。



しかし全体に漂う退廃感がとても好き。
ここが近未来の日本だとするのが。昔のZABADAKが似合う。
まだ見ぬ希望の新都を目指して。前世のラブコメ「正しい日常」。
それらが淀んで閉塞した厳しい現実をいっそう浮き上がらせる。

暁男性自認なら中性だということをからかってほしくないなー。
バツと暁の関係は確かに好きだった。