真昼の淡い微熱

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聖の青春/大崎善生

この淡々と読みやすい文章が好き。
ノンフィクションだそうだけど、将棋のことなにもわかんない私でも作中の空気を感じ取れていて、なんだか当時の将棋界や関西あたりの人情事がそのままパッケージングされているみたいだった。
村山聖という人となり。
常に死を見つめ死と付き合ってきたがゆえの冷静な眼差しが時折もたげる瞬間にびくりとなる。
偉大というより、強くて強情で、しかし愛され静かに惜しまれる人だったのだなあと。