真昼の淡い微熱

感想ブログ

エル・カザド13~26話

あああああ待て最終回最高か!?!?
私は!!こういう百合に弱すぎる!!!!
こういう作品があって初めて息ができる。生きていていいんだとさえ思う。
ありがとう。ずっと泣いてる。ありがとう……。


ペドロが出てきた時点でショックだったよ。あーあって思ったんだよ。
基本的に百合作品を信用してない。ぽっと出の男に取られるなんてざらだ。しかも二人とも昔男に恋情抱いていたことあったわけだしね。
丁寧に百合を描いきてさえ結局作品的には恋愛部分を男女でまとめなきゃ気が済まないんでしょって、どこかで諦めている。諦めていなければ傷が深くなるからこれからも諦めつづける。それはもうそうするって決めている。
「エリスと結婚しない?」だよ、「ナディがいいならいいよ」って言うエリスの、やっぱり基準はナディなんだなっていうところしか慰めにならないんだと思ってた。
最終回でナディがペドロの気持ちに気づかないとしてもいずれくっつくかもと匂わせた時点でもう百合ヲタとしては受け入れられませんよ。諦めざるを得なくなるのよ。

そしたらさー!ペドロ完全に百合の引き立て役じゃん?!当て馬じゃん!?
ふっざけんなよー泣かせるなよー息ができると思わせるなよ息が詰まるのほんと心臓に悪いからやめろよ……。
いやもう旅を終えたけれども安寧の日々にうずき旅を再開するって締めは王道だけどそれよりも恐怖への防衛心が勝るというもの。
『NOIR』は女だらけの三角関係だったもんな。
いやもうこういうありがちな男キャラを引き立て役に押し込めてカウンターしてくれるからこそ人生肯定まで思い馳せるわけだけどねー……。



あー。はい。
何から何まで物語のすべてが百合を描くためにある百合作品で最高でした……。
以前12話まで見て「13話以降はよほどでないと見ない」と言ってたんですけど、友人に「13話からが百合だから!」と推されたので見ました。

いや大正解。見てよかった。
途中だれるところ、ご都合主義のオンパレード、下手すぎる構成はあったにせよ、もう百合がよければすべてよしです。
25話の「遺言があったら、どうぞ」も「大好き」ももうなんだよなんなんだよ……。
12話までナディとエリスはわりと距離あった印象だったので13話で抱きつくエリスに思わずきゅんっきゅんしたらその後も隙あらばくっつきまくっていて最高すぎた。
おまけにリカルドに嫉妬ですよ?かわいすぎない?

そのリカルドも、ナディと夫婦に間違われるくらいであったにもかかわらず外野に徹して「二人を守る」とか言う百合ヲタの鑑だった。
ブルーアイズも百合三角関係の失恋役と思いきややっぱり百合ヲタだった……大好きな推しカプのために魔女の力覚醒させる百合ヲタつええ……。

まあ正直こんな戯れを言いたくなるくらいには脚本構成にあまり魅力がなかったんですけど。
キャラデザ・作画・音楽・演出はだいぶ好きです。
菊地洋子とか梶浦由記とか……キャストもゲスト含め豪華だしほんと脚本構成だけ惜しい感じは否めない……。
L・Aも最高にマッドだしな。
CV宮野のネタキャラのなかでも随一では。こいつ面白すぎる。
もう真っ裸で川べりに座ってシャボン玉吹き始めたときはこのシーン考えた人天才すぎると感服したね。
最期は物悲しい……。


まあ、まあ、百合としては素晴らしい作品でございました……。