真昼の淡い微熱

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アルテ6巻/大久保圭

運命を受容した………………。
あーーアルテが"女"とか"貴族"とかはねのけて自分で運命こじあけてきたキャラクターだからこそ、その対比としてカタリーナが置ける。
どっちも本物だよ。どっちも肯定すべきだよと言う。
「カタリーナの幸せがここにあるとは思えない」というのがアルテの行動因だった。
アルテは運命を捨てて自分の幸せを掴みにいったからそう思うけど、実は、運命のなかで、自分の幸せをつくっていくことだってできるんだよ。
それは自分の運命に真正面から向き合ったからこそできること。

運命の描き方としては凡庸といえば凡庸だけど、王道とも言えて、それを魅力的なキャラクターたちがなぞっていくから人生がきらきら光って見えるんだ…………。
特にカタリーナを想うから拒絶して、運命を受け入れてまぶしく笑うジモとかね……。
泣く。