真昼の淡い微熱

感想ブログ

あさがおと加瀬さん。(映画)

えーーーん。
泣いた。

原作は『あさがおと加瀬さん。』のみ既読。


ファンムービーだった。
どろっどろの甘い部分をこれでもかと凝縮する。
せめて「高校時代の一瞬」という軸を建てなおして不安を煽ってくれたらラストが引き立つのに!!
……と思ったけれどもうね、でもね、これでもいいのだ。ファンムービーで。
演出もわりとキラキラさせとけばいいだろ感あるけど、山田の頭から芽の漫画表現を映画に持ってくるのどうなのと思うけど、日なたと日影の対比すら有効活用してないけど(しなきゃいけないわけじゃないが)、いいのだ……。


あああー!
思春期一過性を描く作品じゃないことくらいわかってたけど!!
新幹線飛び乗りは!!!最高!す ぎ る!

どうしてもどうしても恋愛ものは温度差のある二者が最後に同じ想いを共有する展開に感動を覚えてしまいますねどうか共有してくれと願ってしまいますね……。
受動者が能動者になる瞬間を愛している。

山田のぽやぽや初恋が確固たる現実になった瞬間と考えるともう……加瀬さんの重たさがもう……
たかが高校生の恋だと、ましてやたかが思春期の女同士の恋だと、言ってくれるな。
よかった、山田がそういう呪いそういうクソみたいな現実に抑圧されないまま加瀬さんを選びとれて、加瀬さんを思い出にしないで、よかった……。
儚い恋を否定してからの固い絆だよあさがおえーーーーん。


あのねえ加瀬さんクッッッソ好み。
「ちょっと来て」とか手を引かれたすぎる家に招いたら押し倒されたすぎる山田その無防備なミニスカート部屋着はいかんでしょー!?
佐倉綾音さんの声まじでやばかったからこれ。迫られたいわ。

ボイ系ながら確実に女性寄りな見た目でおっぱい大きくて健康的な体つきで能動的でリードしてくれるけどLINEこなかったくらいでフられたと思う弱さがある女めちゃくちゃ恋愛対象なんですけど…………………………。

少女漫画の男の子にときめく女の子の気持ちが今やっとわかった……。別にヒロインの子とのカップリングを無視しているわけではないのだな……。

そして加瀬さんの性欲が大好きだよ。
なんか「加瀬さん完全に中身男子高校生(笑)」みたいな茶化し見てびっくりしたんだけど加瀬さんを男に回収すんじゃねえ。
性欲を男に回収すんじゃねえ。
好きな女を前にしてあらゆる期待をしてけしかける加瀬さんのなんとも愛らしいことか。
いけると思った瞬間を逃さない加瀬さんの。


あーー満腹、満腹です。