真昼の淡い微熱

感想ブログ

私の推しは悪役令嬢/いのり。

kindle unlimitedのオススメに出てきたので読んでみましたよ、悪役令嬢もの気になってたんだ。しかも百合とな。
えっここで終わり!?と思ったらつづきあるのか。なろうで全公開してたから読もう。


して、読んでみたら。
あれ? 悪役令嬢百合って……「百合と男」を考える上で最先端のサンプルが採取しやすいのでは??
創作素人寄りの集合になる分百合オタクの積もり積もるところが剥き出しになりやすいのでは……。
「男を攻略すること前提に男に囲まれている中で女が女を選ぶ」絶好のステージ。


さて本編についてですが。
ほぼほぼ初めてちゃんとなろう&悪役令嬢ものに触れましたがちゃんと説明が不足なく読みやすかった。

掛け合いは面白いんだけどレイもクレアもカップリングとして見ると記号的であまり入り込めないなあ。
……としても、展開は読ませる上に背景設定もきっちりしていて地に足ついてるし、戦闘パートも政治パートもここまで書くか~と面白い。
テストの論述問題とか面白くて読んじゃう。
チートだけかと思ったらちゃんと主人公慢心でゲーム知識通用しない展開もあり。
まあ乙女ゲームすこししかやったことない私でも「乙女ゲーム、か……?」ってなるけど。

クレア様が最初セインに惚れつつレイになびいてきているのがいいですね。「百合と男」軸にしてもあまり見ない展開。 
でもレイ気持ち悪く讃えてるだけでこれ本当に「推し」への態度だから両者の感情ぴんとこないんだけどな……。
主人公、そんな複雑な「おちゃらけるしかないわきまえレズビアン」この世界でもやるほどの距離感でガチ恋してるのか?っていう。

セクシャリティの描き方はわりといい落としどころ。だが、政治活動に対する目とかは素人作品な分剥き出しに冷笑的できついな。

「何があっても諦めない」
わりと伏線回収がうまいので、この伏線気になるね。
あと再登場キャラもちくいち説明があって親切。