真昼の淡い微熱

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ハクソー・リッジ

実話だったのか。そんなこと冒頭に書いてあった気がした。
完全劣勢なのに白旗挙げて一瞬の隙をつき手榴弾投げつけ一斉射撃される日本兵、ありそうすぎる……。

なんというか、ふつうに面白かった。ただ戦場表現耐性がない……。
ふつうに面白かった-(戦場こわい+グロい+痛い)=疲労……

ただただ戦場を見せられてもこわいだけで一辺倒になりがちなところを、敵に見つからないかとか爆撃のなかを危険省みず飛び込むとか相容れなかった上官との共同作業とか助けた仲間が死んでいて「なんのために」とか、いい感じに気を引く要素が盛り込まれていた。
ドスの子ども時代から始まり、要所要所で人を殺さない信念に至った生い立ちを挟む構成が効いてたんだな。
徐々に明かされる過去、そして最後に「ああ、だからきみは……」と納得すること。

過剰な演出がない分見やすく、演技力が物を言ったところもある。
兄が軍に入隊したときの父親の泣き、よかった。父親、WW1帰り、アル中、DV、子を守る、全部つながっていて、多面的。

ていうか、知らなかったけど、宗教逃れの理屈づけ、「戦争と殺人はちがう」にしてるのね。
あと6月23日沖縄戦開戦日かと思ってたけど終戦日でした。

「神様、もう一人だけ助けさせて」
実話だったのか……。