真昼の淡い微熱

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宵越しの恋/川琴ゆい華

設定はいいね。
記憶喪失を逆手に取った演出。

でも期待してたような嘘の積み重ねはなかった。
恋人だったと言うならそれに漬け込んで翻弄しようとしろよ!
(これは定番展開だから避けたのかなあ、……。そういうの他でよみたいな)
受けもそれに合わせるフリして調子乗れよ!
そんで真実がバレたあとの気まずさと赤面を、私は見たかったんだな。
わりと淡々と進んでしまったわ。

でもその淡々さは言い換えれば誠実な作りで、キャラの感情の手触りは良く、苦い思い出といい甘さといい雰囲気があった。
神楽坂一帯の情景を知っている、それがリアリティーある描写の下地として機能してたっていうのもある。


いやー、好きな相手と思いがけずキスできてラッキー舌入れてやれって、良いわよね。萌える。