真昼の淡い微熱

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幕が上がる/平田オリザ

映画予習。
この作者がどういう人かは知らないけどワークショップ気になる。夏菜子の自然な演技ちょっと成長しすぎでないですか?
びっくり。


しかしさて、映画舞台小説全部展開が違うということですが、読む限り大幅改変だろうなと。
原作とどこが違うかで脚本の妙を楽しむつもりだったけれど大幅改変になるのならわかりづらくなるかも。
まず5人主人公にせねばならんのがなあ。明美の躍進をまず見ることになるか。
あと完全一人称態だから映画ではこの根本が崩れるでしょう。うーん、気になる。
だから、さおりの知らないところであっさり中西さんとユッコが和解してたりするその感覚、好き。


なんだか全体的に盛り上がりがなく、平坦に進んでいった感じ。
ユッコがさおりを殴るとことか、演出によっては凄く良いシーンになったろうな。
これをそのまま青春小説として摂取するのはきついかな。演劇関わったことない私が、その空気感を味わえる作りにはあまりなっていなかった。

でも、「何者かになりたかった」「等身大の」女子高生を描くのは上手かったな。
軽蔑か心酔かという時期を通り越した頃の。ちょっと語彙とか言い回しとか幼すぎるけど夏菜子を思い浮かべるとまあありかもなレベル。いや夏菜子とさおりの幼さは質が違うけども。
やたらと美少女好きなところもな!
中西さんの、つまり杏果の横顔を映画は撮ってくれますかね?! あの美しさを!
当て書きかってくらいキャラの顔がすんなりももクロに収まった気持ちよさは凄い。
手に取るように想像できる。ガルルとかまんますぎて。わくわく。
ただ杏果は演技そんなに上手くないし銀河鉄道の夜見る限り格段に成長したとも思えないから、中西さんの天才設定どうなるんだろうとはらはらした。多分ここの設定は変えないだろうし。