真昼の淡い微熱

感想ブログ

ベイマックス

くそ……ベイマックスがヒロを守るシーン全部泣いてしまった。窓からジャンプですら。
愛くるしすぎるだろベイマックス

「日本文化リスペクト」って言っても正直ピンとこなかった。
何しろ比べるものがないからね。ムーランのアジア蔑視とやらも、下手な表面のみの日本文化劣化コピー映画とやらも。
さっきググってやっと、「あああカワイイね!」と気づいた次第。笑
あのベイマックスのかわいさは本当完璧だった。ポテポテしてて。
サンフラン奏京の町並みもめっちゃくちゃ綺麗。
あの東京がこんなきらびやかに美しく描けるものなんだ、と。

ストーリー展開に目新しさはなかったけど、場面場面の繋ぎがとても自然で、「ヒロがこの心情になるための展開」という背景が透けてこなかったのが凄いと思った。

私は日本アニメに慣れすぎているので、最後あっさりベイマックスが復活したことにびっくりした。
「ヒトでないものに心はあるのか」問題「(機械の)心はどこにあるのか」問題のあまりの自明ぶり。
でもちゃんと布石は打ってあるのよね。
「タダシはここにいます」→「心の中で生きてるって言うんだろ?」→ベイマックスのデータ内にいた(胸に映る映像)→最後の「私はここにいます」とか。
メディカルデータのないベイマックスの暴走とか。
それでもあの別れは何だったのかという。そしてそれはベイマックスなのかという。
「犠牲を払って死んでそれきり、でも何かを遺す」という日本文化テンプレに則れとは言わないけど、そのテンプレを踏まえた上の復活を見たいんだな私。
いやそれをこの作品やディズニーに望んでるわけじゃないが。

兄の無駄死にっぷりはすげえと思った。
しかもキャラハン生きてるやん……動機すら無駄になるという非情さ……そういうの好きですけどこれが万人向けとは。

キャラハンの悪役だけ取ってつけたようで不満はあるな。一応「意味のある使い方」の皮肉演出なのはわかるけど。

同時上映の『犬とごちそう』は、犬にあんなもの与え続けるなよとイライラハラハラしたまま終わった……。