真昼の淡い微熱

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彼女とカメラと彼女の季節 4巻/月子

なんだこのあるある感。
振り回そうとしたら振り回されるとか、大喧嘩した後片側の柔和な態度であっさり仲直りしてしまうとか別れのあっさり加減とか。
これを漫画に落とし込めるの凄いな。

キス写真を問い詰めたくて東京まで来て、けれど出てきた本音は「会いたかったから」!!
このエゴの押し付けあいの中にある純粋な想い!大好き!!


倫太郎、あれでユキを好きになってもおかしくないのに単なる欲求不満と理解して留まって「もしかしてずっと酷いことしてたかも」って……いい奴か……。



そういえば、ここにノンセクとポリアモリー概念を導入したらややこしくて面白そうだな。
いや、倫太郎があかりの「大事な人」で「恋愛対象」ではないのが面白いのは確かだが。

そう、あかりにとってユキは「性対象」だから「恋愛対象」になり得て、倫太郎はなり得ない。
倫太郎にとってユキは「性対象」にはなっても「恋愛対象」ではない。

規範を上手く活かしてますねー。
同性愛は思春期の気の迷い、いずれ異性と「本物の恋愛」をする。
同性愛は性愛があって初めて「本物の恋愛感情」と認められる。
男は恋愛対象でなくても女に性的に興奮する。
というような。

思春期の気の迷いと声高に言われる価値観結構本気で恨んでるのでこの作品溜飲下がりまくり。