真昼の淡い微熱

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竜の学校は山の上/九井諒子

Kindleさんありがとう。ブックオフで買わなくてよかった。


本当にこの人の思想と発想好きだ。
「「馬人が悪い」から「猿人が悪い」に変わるだけよ」。
鏡合わせのように対立していると。
マイノリティー問題の皮肉と透徹。すげえ。

「理解のつもりが足引っ張ってただけ」とか、あああああってなる……。
これは答え出ない……。
でも、わかってくれてると思ってた人が急に手のひら返して断絶されてしまった天使ちゃん辛すぎるな。
「狭い」。それは視野の狭さ。
もっと広い視点で見れば天使ちゃんも変わるかもしれない。でも、恋愛って、物凄く狭い世界でも物凄く大きな世界になりうる。
どっちが幸せかは天使ちゃんにはわからないけど、ひとつの可能性を潰されたことは事実。
言った男の子は、それをわかってなくて、単にもうひとつの可能性を潰す責任が怖くなったんだ、と私は見る。


「役に立つ」論も、あれは竜だからこそで、それを人間で見てみたいなー、とは思う。