真昼の淡い微熱

感想ブログ

ケンガイ 2,3巻/大瑛ユキオ

良かった~面白かった~。
非デミセクシャルでアセクシャルを貫いてくれただけでも大満足なのにストーリーが気になる気になる。
実に良いバランスで良作だった。

これのどこに反応するかで読者の価値観が露になってしまうやつだ……(いや感想とは往々にしてそうだけど)。
「ピュアラブ」「最後駆け足すぎ」「もう終わり?!」「映画引用したかっただけじゃ」「作品として発表する意味あったのか」「白川さんに変化を求めてしまう」等々、興味深い感想沢山見かけた。
私と感性一緒の感想だ!って思ったら小池みきさんだった。笑


私としては、過不足なくとてもすっきり決着ついたなと思い、変に生い立ちに理由付けしてほしくなかったなとも思い。
だから白川さんの過去がほとんど見えないまま終わってくれて安心した。
でも「こんなに美しい女性に優しく接してもらったことがなくて」の部分は、そっかー白川さんにもそういうとこあるんだーと。
ていうかここはちょっと意味がわからなくて、えっ伊賀くんのことではないよね?って混乱した。
ちらと出てきた元地元の友人のことか。


白川さんも大概だけど伊賀くんも相当だ。
手の甲キスとかいきなり抱きつくとか気持ち悪ー。
その度白川さんが貶して図星さしていくのが気持ち良かった。
おまけ漫画の、待ち受けに文句つける伊賀くん、めんどくせえ。
これ「付き合ってるんだからこうしてくれたっていいでしょ」とか言い出して白川さんの信頼崩して別れるパターンだ……。
「今はね」という言葉の重み。
伊賀くんあの台詞で感動はしなかったわけだしな。

とりあえずセックスできて一緒に時間を過ごせて話も合うから今は付き合えてると。
伊賀くんがこれ以上を望んだら無理だろうな。人は簡単に変えられないし変えてほしくない。
そういう衝突を今まで描いてきて。

結局「病気」って何?
機能不全家庭だとかの?