真昼の淡い微熱

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蒼穹のファフナー 2巻/XEBEC/松下朋未

はーーすごいな松下さん。。。
解釈と補完と演出と説明と省略と、どれを取っても完璧。
詰め込んでるのにすっきりしてて。
なんかこれだけのことをやってくれてるのに覚えのないシーンや設定にいちいち「あれっこれ小説版にあったっけ?」って思っちゃうの勿体ないから小説読み返そう。
つかドラマCDも入れるのか……ずっと電話してるだけなのとかどう魅せるんだろう。不安よりも期待が。



気分がいい真壁、ちょっとマイルドだった。
文字演出のほうが破壊力あるのかね。
総士の表情と変性意識の説明挟んだのだし。

そうそう公蔵の最期が衝撃的に描かれてる!
追い詰められ総士が鮮明に……。蔵前に頼ってたって描写も欠かさず……。
これ本当に皆城邸消滅してるな。

「たまにならいいんじゃないか?」の後の甲洋の表情が凄く好き……一騎の真意を悟ってる甲洋……。
あと千鶴さんに母を重ねる一騎びっくりした。史千フラグ?まだ一騎も子供なんだっていう描写?

一騎の心情わかりやすくするためか「総士に従っとけばいーや」ってモノローグ重ねまくりで一騎の依存と病みっぷりがいよいよ顕在化しているわ。
これは自分で決めるようになる一騎の転換点を劇的に演出する布石ですね……?
この一騎が自分の選択で「お前が望むなら」って言い出すとやばいぞこいつ感増すな?

一騎と総士のすれ違いもアニメよりマイルドですね。
「また明日な」って、小説採用するんだって意外だったし、海辺デート(無印版)でも、アニメは絶対に二人を直線に並ばせたり向かい合ったりしなかったのにと。
あと総士が実際一騎を立たせようと手差し出してて笑った。
葬儀の朝の「えっあ…おはよう総士……」が好き。

春日井家の闇も甲洋に言わせるんだー!って、うわーっ!て、思った。一騎にそれをこぼすんだ甲洋……。一甲……これで小説並みに一騎を憎むようになったら素晴らしい一甲……。
楽園勤務の甲洋を描いてくれるのもちょっとちょっとなんだそのサービスカットは!

赤紙』の千鶴さんが真矢を抱き締めるシーン泣いた……。
ああ、遠見家の深みが……。弓子の伏線も入り。


カニ補完はどう捉えればいいのかな?
良かれと思ってしたことも間違う、みんな自分の意思があってそこにいる、と。
一騎が総士を傷つけたのもカニが刃を向けたのと同様に悪いことじゃないと?

そういえば集合写真なかったけどどうなんでしょう……また後々か?