真昼の淡い微熱

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プリティーリズム・レインボーライブ

51話完走できるくらいには面白かった~!
1年ものという長尺作品で、常時誰かしらのなにかしらの物語が同時進行していて、飽きさせないアニメでした。
子供向けに平易な展開を重ねながら描かれるテーマは大人が退屈するものでもなく、バランスよく開かれた作品という印象。
なにより編集がうまい!
後半にいくほど感覚がつかめてきたのか「これくらい詰めこんでも大丈夫」といったぐあいに平気で5つくらいの物語が進行する。
3、4台詞やりとりしてすぐ場面転換、みたいなの多用して混乱させない手腕がすげえよ。
主人公が7人という触れ込みもだてではない。


キャラ紹介と掘り下げが一通り終わる1クールめ終了時、おとはちゃんのべる様信仰と強い信念にすこし心が揺らいだくらいであとは特に惹かれる子もいなかったので誰に肩入れすることもないかなあ~と思ってたけど気がついたらわかなちゃんのことずっと気にしてた。これは恋。
ままあることですが最初にドン引きした子に結局いちばんハマっちゃうのよね~。
初登場時は「えっこの子メインになる子?サブキャラでなく?やだな……」と思った。

のに!
自身が失敗の許されない家庭で育ち完璧主義者でありながらべるちゃんを助けるために存在価値でもあったろう頭のよさを下げる場を設けてまでべるママに自分のテストの点数を晒し……わざとお嬢様感を消すためかわいかったおろしてた髪を結いあげるというべるちゃんへの愛を惜しまず……
父親がショーに来てくれると知ったときのご機嫌がかわいかった……
それでラストだよ!!7連続ジャンプに挑戦だよ!!!
泣くでしょ……失敗を怖がって2連続が跳べなかったわかなちゃんが……!
いちばん驚いたしいちばん感動したシーンでした。。
言い訳をしないんだよなあ気遣いができすぎてるから損な役回りなんだよなあ。
あんちゃんだって気づけないわかなちゃんの愛に、ほんとに、べる様が気づいてよかった……。
べる様の「愛してる」は最高だった。



しかし家族問題これはどうなんだろうか。
涼野家神浜家のいざこざ、なるほどほどよい重さできたなと思ったんだけどこれほど物語的に解決しやすい問題でこんな微妙な気持ちになるとは思わなかったぞ……。
子供の人生、子供自身の固有性が大事だってもっと強調してよ……親に振り回された子供が親の人生・言動と重なると知って子が感動って意味がわからないよ……親も苦悩の胸のうち子に明かしちゃだめでしょこらえろよ押しつけになるんだよ……。
わかパパべるママが子を愛してたからってなんだというんだちゃらにはなんねえよ、「子供を愛してない母親がいますか」、いるんだよ。
森園家の力関係もこれで解決しちゃだめでしょ。
それぞれ子供の個を蔑ろにする問題が提示されているのに全然個が大事だと対抗されてない。

ここに関しては「子供向けだから」で許しはしないぞ。まさにいまこの手の問題に直面している子供が見るかもしれないんだ。


あと神浜コウジに勝手な怨念を感じる。
長髪で甘めのルックスでCV.柿原徹也でギタリストで困ってる女の子に素で手助けしてマメに連絡とってくれてそれでいて「え?俺のこと好きなの?」とかすっとぼけそうで料理ができて日中ふらふらしててなにやってるか不明で暗い過去がいくつか翳ってる男、絶対ヤリチンじゃん……(偏見)
トラウマちらつかせて好意搾取しつつヒモやってそうなのに純情ぶってて、ちょっと背伸びしたいうぶな中学生いとちゃんを釣ってる感が許せねえ(勝手)
この二人のロマンスの経緯が謎すぎて「えっなんでくっついた??」となるからよけい憎しみだけ募りそれで愛の障害を乗り越えてもな。


りんねちゃんとなるのランデブーと別れ、これは女児の性癖の土台をつくるやつでは?
これやってもいいんだ~と。
りんねちゃんのこともっと知りたかったな。
ジュネ様すげえ声になじみがあってかわいいなと思ったらおんぷちゃんの人だった!
このふたりのバトルもっと掘り下げて見たかったな~~!!
別々の愛を知り愛に生きる対比をおいてほしかった。
様々な愛を描こうとする挑戦は認めるがいまひとつ力不足の感。

ヒロはだいぶ愛らしかった。

プリズムショーの曲はわりとどれも好き。
おとはちゃんソロとハッピーレインの曲が好きかな。べるちゃんの低音ボイスが他の子と混ざるときの調和ぐあいもいい。(というかべるちゃんの長髪ビジュアル・キャラで低音の声優さんあててくれたことはだいぶ信頼できる)
ヒロとかカヅキがショーやると異次元感炸裂するくせに女の子のプリズムショーそれほどはっちゃけてなくて、なんで??女はおしとやかにってか??とちょっとフラストレーションあったけどどんどん皮がむけていって安心した。ラスト数話の炸裂はよかった。