真昼の淡い微熱

感想ブログ

あちらこちらぼくら3巻/たなと

もうね期待しまくりでしたね.Bloom移籍したって聞いたからね!!
ありがとう~~!!

いまかいまかと待っていたのだけど、まさかの3年後。
えっいま本誌でなれそめ編やってるんですか!?
小憎い~~~。
悶々と数年考えた挙げ句にラブレターをしたためたということでよろしいか。
ああ、真嶋は浪人・在学中に彼女をつくっていたというのに園木はウイレレを見ながら徐々に自覚していったのか……。

ていうか家でふつうにスキンシップしてらっしゃるのですわですけど!
い、いやあこれだけ溜めに溜めて満を持してくっついてもらうと感慨深さもひとしおだ。。
ちゅうしよるよ真嶋……。ひええ。は、はやく情事を読ませてくれ。


しかし1巻丸々ほとんどすれ違いだった!
このじらしっぷり。
そして園木に嫌われまいと勉強頑張る真嶋のいじらしさよ。
全編「互いがいないさびしさ」で埋まっている。
だからこそ真嶋がいちばんに弱ってるときのハグは、ハグはさあ~~!

「弱ってるときにハグしてそこからふたりの仲が縮まる」BL、よくあるじゃん!?
「他人といるところ見て嫉妬してナニコレと戸惑う」とか「相手の家行ったらエロ本ないか探る」とか(余談だが私はBLのこの手の便利シーン、ネット時代の今描かれると萎えるので本作の塩梅が好き)とかこのあるある感を、しかし丁寧に丁寧に皺を伸ばすように織り込むから、独特の空気感になる。

けっこう会ってない期間がそれぞれ長いんですよね。いけずぅ。。
たなとさんもこれをBLにするか迷ってたのかどうか知らないけど、修学旅行で同じ部屋になったのになにも起こらない、みたいな焦らしかたをするから新鮮みがあってわくわくが後ろだおしになって焦らされる。


基本的に大きな出来事ってなくって、淡々としてるのにだんだん互いの存在が当たり前に必要になっていて、っていう過程だけで推して面白いっていうのは技術だな。
「真嶋と物理的距離が近いのを学校内の友人は誰も指摘しなかったけど予備校で初めてふしぎがられてやっぱり変なのかと自覚する」みたいな細かい描写がね味わい深くて好きですね。
だってこれほんとに誰も気にしてないもん。3巻かけてずっとスキンシップしてるのに。
この溜めの長さが『あちらこちらぼくら』の魅力なんだと思います。

ああ~~~なれそめ編と大学編と新章全部見たい!
ここで思いきりBL文法になっても面白いし、そうなるならそっちから読みたかった。そして、「えっ3巻かけてくっつく前の高校生編が描かれるの!?」って感動したかった。