真昼の淡い微熱

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月にむらくも 花にあらし/こめり

表紙でぴんときた!

そういうことあんまり起こらないのに。「あ、私好きそう」と思うことはたまにあるけどたいていはずれ。
なのにこれは確信を得た、「私絶対好きなやつ!」。
あらすじでさらにぴんときた。10年ものの熟成された恋、大好き……。


と思ったらこめりさんだった~~。
『話せば長いふたりの話』もこめりさんだったの!?
えー昔の絵柄しか知らなかったからわからなかった。今の絵めっちゃ好き。

で、今回で「熟年カップルの名手」枠に入れました!
そうそうこれこれ。痒いところに手が届く、10年ものの恋といったらこれが見たかった、求めたものが与えられる。

いやもう、序盤でだめでしょ。好きでしょ。
改めて読んだけど「10年前は相手の顔が見えないときに真っ赤になってたどたどしく一世一代の告白してた」のに「10年後今のいい感じの友人距離感やりつつ目つき悪いダウナー系に育った」攻めが「ローテンションのまま急にさらっと告白」って構成うっまいな~~!
で受けも「10年前は寝たふりで逃げた」のに「ふつうの顔して「さらっと言うようになったなあ」」、、はい、好き。

鶴間がねえ、いいのよ。すき。
根暗系かと思えばふつうにツッコミやるし「大事にしまってた!」ってセックスに必死。ホカホカと顔ゆるむし。

「おいここめっさ床やん」とか日常感あふれる描写ぴかいちだよな。
書き初め四字熟語なにがいい?→落花流水、って、三木のお家背景と鶴間の熟成執着心がいっぺんに垣間みえる。

勢いで『彼と付き合う10のメリット』も読んだんだけど微妙で、今後こめりさんは熟年カップルものを見かけたら買うことにしよう、と思いました。
『話せば長いふたりの話』と今作はまじで良い。