真昼の淡い微熱

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う~~~~~~~ん。『あなたの人生の物語』原作翻訳既読。
基本的に間が冗長で退屈なのだが問題はそこではなく、、原作の好きだったところが丸々なかったことにされてたとこ……。
短編を2時間映画にしたのだからそりゃ引き伸ばすために各国の反応とか戦争なるかの緊迫感とかはあってしかるべきだし、楽しみにしていたのだけど。
要素を引き取っただけの別物だ~。
……っていうことも、覚悟はしてたのだけど。

なのにこの映画の仕掛けは知ってるわけだから驚きもできないし、3000年後協力が必要になるとか急に安っぽくなって拍子抜けだし、「未来につらいことが待ってるとわかっていてもそれを選びとり、せめてその道を彩る努力をするしかない人間の残酷さ、物悲しさ、せつなさ」みたいなまとめ方……うーん。うーん。
ケレン味~~~。


・光の屈折の、因果論的見方と目的論的見方
・ヘプタポッドの言語を習得することで物の見方が変わったため、コインの裏を覗くように未来を見れるようになっただけ
・未来を知ることと自由意思は両立しえない。ただ未来視の知覚が目覚めた瞬間から、目的論的義務で生きる。

このへんが好きだったので……特に「自由意思/強制という概念が存在しない」ところ。


改変が面白いと思えればな~~。
それか仕掛けを知らなければ楽しめたのかな~~。

あっでも宇宙船は独特で雰囲気があった。
気圧・重力変化とか、テントの様子とか、やたらそのへん凝っていたのはなかなか見もの。
疑問系という概念から教えなければいけない……あたりの説明も言語学面白いし、やや薄っぺらくはあったものの中国軍上将が未来で電話番号教えてくれるファンタジックも好き。