真昼の淡い微熱

感想ブログ

湯神くんには友達がいない16巻/佐倉準

最後まで安定した面白さでした!
お疲れさま!!


いやー作者が信頼できる……。次作も読みたいと思える。
なにがって、
・湯神くんがほぼ譲歩することなく友達はいないと宣言し最後まで我道をゆく
・湯神くんとちひろ異性愛化しない
この二点が貫き通されたことだよ……。

最後の最後、すこしトリッキーに「卒業後もふたりの関係はつづいてゆく……」エンドをやったけど、「湯神くんには友達がいないけど、ちひろにとって湯神くんは友達」というのもいい塩梅。
周りが「付き合ってるのか?」と勘繰るのも、異性愛化への布石じゃなくて、ただ周りは男女だからというだけで早とちるよな、って理由だった。湯神くんをよく知る人ほどちがうとわかってる。文化祭のときのクラスメイト、ちひろが泣いても勘繰らないところがよかったなー。

でも、ちゃんと湯神くんにとってもちひろは知り合い以上になっている……。
いや最終回いいな~……。平楽の落語に誘う「意味」が暴かれる瞬間のいい笑顔!

安易にほだしたりほだされたりすることなく変なドラマをつくることなく16巻もつづけられるの本当にすごい。
ドライでコメディで無理がなくて面白くていいまんがでした。