真昼の淡い微熱

感想ブログ

カカフカカ8、9巻/石田拓実

この作者の作品なんで読むかって微妙に信頼できるからなんですよね。
多様なセクシュアリティを描くから。
それをもって「人それぞれに価値観が違うから"ふつうはこう"では立ちゆかない、コミュニケーションするしかない」をやってくれる。

主人公は「ふつうこう」な人なんだけど、周囲だれもがふつうなセクシュアリティではないから、「あれ? 通用しないのか?」と気付きを得て相対化される。

本行も「交際したら独占的関係を囲ってくる人」ではないし、「セックスに交際が必要」な人でもない。
あかりさんも、「好きな人と付き合いたい人」でもない。ノナモリー。Without Sexual Desireかな?
んで今回長谷さんが、「好きな人を独占したいけどセックスしたくない人」かもしれないと判明した。ノンセクシャルかな。

まあ、定義するならね。
定義するなら、主人公はこの中で唯一「ロマンティックヘテロセクシャルモノアモリー性愛者」なわけで。

テラスハウスもの?なのに、ゆらぎを前提にする。明らかに意図的だよね。

だからこそ「ふつう」な関係に収まってほしくはないなあ。
どうなることやら。





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↑8巻感想。
ここまで書いて9巻を読みました。
長谷さんそっちか~~~い。ノンセクかと思ったのに。
いや上手いですよね、主人公に決断させるところも。それでももやもやするところも。
でも長谷さん側に欠点つくっちゃうのはずるくない??
主人公、悪者になるならちゃんとなってよ。すこしでも長谷さん責められるんなら意味なくない?
うーん。
正直感情人任せにする本行より長谷さんのほうがよい。