真昼の淡い微熱

感想ブログ

たとえとどかぬ糸だとしても6巻/tMnR

あ~~~~~今まででいちばん面白い!!
そう!こういう感情が見たかった!!!
正直百合ジャンルが(百合姫作家が)こういう璃沙子みたいなキャラクター、なに考えてるのかわからないけどこの人なりの論理があるんだろう、でもわからなくってしんどい、それでも絶縁せずに仲が続いてる、みたいな足場のもろい状況を描けるなんて思ってなかった、なめてた。
あ~テーマは違うけどやが君に求めていた感情描写ってこういう感じだった気がする。


「結婚したけど本当には好きじゃなかった」にも逃げなかった。
「好きで結婚したけど男が嫌な奴で疲弊していった」でもなく、「男のせいで不満を溜めている」でもなく、「単純に不倫している」でもなく。
しかし、単に純真にいい人な男でもなく、だからといって泥臭い欲深い人間像な男でもなく。
なんか、単に、人間のコミュニケーションの問題として、なに考えているかよくわからない好きな人。


ほんと『神無月の巫女』から、『彼女とカメラと彼女の季節』の、その先へを、百合は模索しているな。
『兄の嫁と暮らしています。』『おとなになっても』『もっと半熟女子』、「男が好き」「男と結婚している」ことを、如何に百合に落としこむか。
なんでそこそんなに頑張るん?て思うけどわかっちゃうんだよね~単に男の支配から手と手取って抜け出す百合には心震えない百合オタクのサガが……。


はー面白いのでもっと続いてほしい。