真昼の淡い微熱

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今日もひとつ屋根の下/犬井あゆ

犬井さん絵が見やすくなってる!
前は絵で断念してたけどこれからは読んでいこう。

これぞ百合だからなせるわざといった作品である。
このリアルとフィクションの融解こそが百合の本懐と言ってもいい
こういう女同士カップルの「語り」はさ、あるところにはありつづけてきたよね。ずっと。
女女カップルの、恥じらいのない惚気も、ナルシスティックにメタ目線で己の「百合」現象に萌えるのも、外からの百合消費を積極的に歓迎するのも、あるあるだった。
交点があるのだ。非当事者の百合消費目線と当事者の恋愛主体に。
女同士の恋愛が今ここに発生していることがちゃんと外からも観測されている」から、裏を返せば「この場所でしか外から観測されえない」から、女同士カップルはたいそううれしそうに百合消費を歓迎する。
この漫画が出るのは必然だよなと思います。
積極的にフィクショナルにした美化をおそれぬ自画像もイエス融解でポイント高い。

羨ましくて死にたくなったらどうしよう……と思ったけどふつうにかわいくて萌える百合でした。