女と出会ってしまった女の話だった。
もっとポリアモラスな感じかと思ったら女と出会ってしまった女の 話だった。
ラストはぼろぼろと泣いた。
なんの涙がわからなく、 理由をつけようとしてみたけどどれもしっくりこない。 ただひとりで踊るトーベのその真芯にあてられ、しみじみと、 というよりはぼろぼろと、 どうしようもなく愁いが掻き立てられて泣いてしまったのだった。
なのに最後にはヴィヴィカに誑かされたくなっていたのでまんまと 術中にはまっている。
トゥーリッキのことが作中ではすこしほのめかされエンディングで さらっと書かれる演出は粋だとも思うし、 女と別れた女が女を伴侶にする話はほしかったのだけど、「 情熱的な愛しか映画にはならんのか?」とも少し思った。
でもアンフェアや癒着や支配ゲームが唯一可能になるステージ設定 としての恋愛のことが好きなんですよね。
ヴィヴィカの身勝手さ。最後の再会のとき、 着いていってほしくないとも着いていってしまってほしいとも思っ て、別れが言えて安堵した。
ひとりアトリエで黙々と描くトーベの映像が好き。