真昼の淡い微熱

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青野くんに触りたいから死にたい10巻/椎名うみ

すごすぎ……。
椎名うみさんにホラーを描かせようと決断した編集部が偉い。
『崖際のワルツ』読んだけどホラーだったもんね、幽霊じゃなくても。

虐待の発生する道筋を、しかもその虐待が殴る蹴る縛るの暴力にまで発展する線を、これほど雄弁に伝えきれるのは物語の力だ。
弱者の皺寄せがさらに弱者に向かう……。

幽霊になった青野くんの怖さ、お母さんの怖さは、結局のところ人間世界の残酷さ。